Japanische Klassiker mit Furigana
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こざくらひめものがたり
小桜姫物語
浅野 和三郎
Lesen Sie 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) von 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.097 Zeichen · 267 Bildschirme
九、神鏡
岩屋の入口には、神様の言われましたとおり、果たして新しい注連縄が一筋張ってありました。
九、神鏡
一と通り見物が済むと、私達は再び岩屋の内部へ戻って来ました。すると神様は私に向い、早速修行のことにつきて、噛んでくくめるようにいろいろと説きさとしてくださるのでした。
『これからのそなたの生活は、現世のそれとはすっかり趣が変るから一時も早くそのつもりになってもらわねばならぬ。現世の生活にありては、主なるものが衣食住の苦労、大概の人間はただそれっきりの事にあくせくして一生を過して了うのであるが、こちらでは衣食住の心配は全然ない。大体肉体あっての衣食住で、肉体を棄てた幽界の住人は、できる丈早くそうした地上の考えを頭脳の中から払いのける工夫をせなければならぬ。それからこちらの住人として何より慎まねばならぬは、怨み、そねみ、又もろもろの欲望……そう言ったものに心を奪われるが最後、つまりは幽界の亡者として、いつまで経っても浮ぶ瀬はないことになる。で、こちらの世界で、何よりも大切な修行というのは精神の統一で、精神統一以外には殆んど何物もないといえる。つまりこれは一心不乱に神様を念じ、神様と自分とを一体にまとめて了って、他の一切の雑念妄想を払いのける工夫なのであるが、実地に行って見ると、これは思いの外に六ヶしい仕事で、少し