Japanische Klassiker mit Furigana
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こざくらひめものがたり
小桜姫物語
浅野 和三郎
Lesen Sie 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) von 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.097 Zeichen · 267 Bildschirme
三十五、辛い修行
そうする中にポックリと、天にも地にもかけ換のない、一粒種の愛児に先立たれ、そのまま私はフラフラと気がふれたようになって、何の前後の考もなく、懐剣で喉を突いて、一図に小供の後を追ったのでございました……。』
敦子さまの談話をきいて居りますと、私までが気が変になりそうに感ぜられました。そして私には敦子さまのなされたことが、一応尤もなところもあるが、さて何やら、しっくり腑に落ちないところもあるように考えられて仕方がないのでした。
三十五、辛い修行
それから引きつづいて敦子さまは、こちらの世界に目覚めてからの一伍一什を私に物語ってくれましたが、それは私達のような、月並な婦女の通った路とは大へんに趣が異いまして、随分苦労も多く、又変化にも富んで居るものでございました。私は今ここでその全部をお漏しする訳にもまいりませんが、せめて現世の方に多少参考になりそうなところだけは、成るべく漏れなくお伝えしたいと存じます。
敦子さまが、こちらで最初置かれた境涯は随分みじめなもののようでございました。これが敦子さま御自身の言葉でございます。――
『死後私はしばらくは何事も知らずに無自覚で暮しました。