Japanische Klassiker mit Furigana
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こざくらひめものがたり
小桜姫物語
浅野 和三郎
Lesen Sie 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) von 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.097 Zeichen · 267 Bildschirme
七十、現界の祝詞
『今より神として祀らるる上は心して土地の守護に当らねばならぬ。人民からはさまざまの祈願が出るであろうが、その正邪善悪は別として、土地の守護神となった上は一応丁寧に祈願の全部を聴いてやらねばならぬ。取捨は其上の事である。神として最も戒むべきは怠慢の仕打、同時に最も慎むべきは偏頗不正の処置である。怠慢に流るる時はしばしば大事をあやまり、不正に流るる時はややもすれば神律を紊す。よくよく心して、神から托された、この重き職責を果すように……。』
産土の神様のお馴示が終ると、つづいて竜宮界からのお言葉がありましたが、それは勿体ないほどお優さしいもので、ただ『何事も六ヶしい事はこちらに訊くように……。』とのことでございました。
私は今更ながら身にあまる責任の重さを感ずると同時に、限りなき神恩の忝さをしみじみと味わったことでございました。
七十、現界の祝詞
そうする中にも、今日の鎮座祭のことは、早くもこちらの世界の各方面に通じたらしく、私の両親、祖父母、良人をはじめ、その外多くの人達からのお祝いの言葉が、頻々と私の耳にひびいで参りました。それは別にあちらで通信しようとする意思はなくても、自然とそう感じられて来るのでございます。