Japanische Klassiker mit Furigana
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こざくらひめものがたり
小桜姫物語
浅野 和三郎
Lesen Sie 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) von 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.097 Zeichen · 267 Bildschirme
そんなのは篤と産土神様に伺いまして、差支のないものにはできる丈話が纏まるように骨を折ってやりますが、ひょっとすると、妻子のある男と一緒になりたいとか、又人妻と添はしてくれとか、随分道ならぬ、無理な註文もございます。無論私としてはそんな祈願を受附けないばかりか、次第によれば神様に申上げて懲戒を下して戴きもします。もぐりの流行神なら知らぬこと、苟くも正しい神として斯んな祈願に耳を傾けるものは絶対に無いと思えば宜しいかと存じます。
その外には事業成功の祈願、災難除けの祈願等いろいろございます。これは何れの神社でも恐らく同様かと存じます。人間はどんなに偉くても随分と隙間だらけのものであり、又随分と気の弱いものでもあり、平生は大きなことを申して威張って居りましても、まさかの場合には手も足も出はしませぬ。無論神の援助にも限りはありますが、しかし神の援助があるのと無いのとでは、そこに大へんな相違ができます。もともと神霊界ありての人間界なのでございますから、今更人間が旋毛を曲げて神様を無視するにも及びますまい。神様の方ではいつもチャーンとお膳立をして待って居て下さるのでございます。