Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
こざくらひめものがたり
小桜姫物語
浅野 和三郎
Lesen Sie 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) von 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.097 Zeichen · 267 Bildschirme
来て統一を妨げて了います。私の岩屋の修行というのは、つまり斯うした失敗とお叱言の繰りかえしで、自分ながらほとほと愛想が尽きる位でございました。私というものはよくよく執着の強い、罪の深い、女性だったのでございましょう。――この生活が何年位続いたかとのお訊ねでございますか……。自分では一切夢中で、さほどに永いとも覚えませんでしたが、後でお爺さまから伺いますと、私の岩屋の修行は現世の年数にして、ざっと二十年余りだったとの事でございます。
現世的執着の中で、私にとりて、何よりも断ち切るのに骨が折れましたのは、前申すとおり矢張り、血を分けた両親に対する恩愛でございました。現世で何一つ孝行らしい事もせず、ただ一人先立ってこちらの世界に引越して了ったのかと考えますと、何ともいえずつらく、悲しく、残り惜しく、相済まなく、坐ても立っても居られないように感ぜられるのでございました。人間何がつらいと申しても、親と子とが順序をかえて死ぬるほど、つらいことはないように思われます。無論私には良人に対する執着もございました。しかし良人は私よりも先きに歿なって居り、それに又神さまが、時節が来れば逢わしてもやると申されましたので、そちらの方の断念は割合早くつきました。