Japanische Klassiker mit Furigana
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こざくらひめものがたり
小桜姫物語
浅野 和三郎
Lesen Sie 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) von 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.097 Zeichen · 267 Bildschirme
ナニそのお室で乙姫様にお目にかかったか、と仰ッしゃるか――ホホホ大そうお待ち兼ねでございますこと……。ではお庭の話などはこれで切り上げて、早速乙姫様にお目通りをしたお話に移りましょう。――尤も私がその時お目にかかりましたのは、玉依姫様の方で、豐玉姫様ではございませぬ。申すまでもなく竜宮界で第一の乙姫様と仰ッしゃるのが豐玉姫様、第二の乙姫様が玉依姫様、つまりこの両方は御姉妹の間柄ということになって居るのでございますが、何分にも竜宮界の事はあまりにも奥が深く、私にもまだ御両方の関係がよく判って居りませぬ。お二人が果して本当に御姉妹の間柄なのか、それとも豐玉姫の御分霊が玉依姫でおありになるのか、何うもその辺がまだ充分私の腑に落ちないのでございます。ただしそれが何うあろうとも、この御二方が切っても切れぬ、深い因縁の姫神であらせられることは確かでございます。私は其の後幾度も竜宮界に参り、そして幾度も御両方にお目にかかって居りますので、幾分その辺の事情には通じて居るつもりでございます。
この豐玉姫様と言われる御方は、第一の乙姫様として竜宮界を代表遊ばされる、尊い御方だけに、矢張りどことなく貫禄がございます。