Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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やまをおもう

山を思う

石川 欣一

Lesen Sie 山を思う (やまをおもう) von 石川 欣一 (いしかわきんいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 79.814 Zeichen · 157 Bildschirme

Aozora Bunko

四

二三年前の六月上旬、信州から越中へ山を越えた時、一日黒部川の平で遊んだ。岩魚を釣りに、左岸の岩を伝わって行くと、とある岩の水たまりに蛙が沢山いて、例のいとなみをやっていた。こんな山の中でさえもと、蛙という動物が平素人間に近く住んでいるものであるだけに、変な気持がした。

南米には助産蛙というのがいる。雌が産卵する時、雄は上から押したり、腹をさすったりして、それを助ける。「妻君がお産をする時、亭主が安居酒屋へビールを飲みに行ったりする人間よりも、余程感心ではありませんか」――これは動物学教授が講義の中にはさむユーモアの一例である。

四

こう暖かくては雪もとけるだろう。いよいよスキーも駄目になる。僕等のようにスキーが好きで、而も一年に一度か二度しかスキーに行けぬ都会の勤め人は、どうしてもスキーの道具をいじったり、ビンディングの優劣を考えたりばかりするようになる。従ってセオリストになり、道具オンチになるが、これはやむを得ない。

赤城山のシャンツェで、諾威の選手や日本の選手が、秩父、高松両殿下にジャンプをお目にかけた時、ある新聞が「アプローチ君八十米を飛ぶ」