Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
やまをおもう
山を思う
石川 欣一
Lesen Sie 山を思う (やまをおもう) von 石川 欣一 (いしかわきんいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 79.814 Zeichen · 157 Bildschirme
鮎と泥鱒
味に、前方にある、あるいは私が手にぶら下げたランタンの、焦げた金具と蝋燭脂の、親しみ深い、頭痛を起させるような香とが混じり合ったものであるように。(G. W. YOUNG より)
鮎と泥鱒
播州の山の中に、Sという温泉場がある。山陽線を姫路で乗りかえて北へ向うこと約一時間、A駅で下車してから一里西へ向って歩く。そこでB川という水の綺麗な、夏だと盛んに河鹿の鳴く川にぶつかる。川添いの道を南へ四丁、左に曲ってものゝ二三丁も山道を登ると、そこにS温泉がある。宿屋一軒、駐在所。不便なとこへ持ってって、西向きの山の斜面を一寸ひらいた場所だから、夏はあつかろうし、冬は恐らく寒いだろう。おまけに温泉とはいえこの辺によくある――というより、この辺一般に然るが如く、井戸の水を汲み上げてそれを沸す式のものだから、伊香保や箱根や山陰の各温泉に馴れている目から見ると、不景気なこと夥しい。その代り少女歌劇もなく、芸者の連れ込みもなく、静かなこともこの上なしである。
何故またこんな温泉を私が知っているかといえば、ほかでもない、大正十×年の初夏、播州S山がロック・クライミングに適した岩壁を多く持っていることを聞き込み、どんな具合だか見に行こうじゃないかと、T君という若い人と一緒に出かけた。