Japanische Klassiker mit Furigana
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やまをおもう
山を思う
石川 欣一
Lesen Sie 山を思う (やまをおもう) von 石川 欣一 (いしかわきんいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 79.814 Zeichen · 157 Bildschirme
高崎までの退屈な三時間、仮睡するなり、本を読むなり、時間を潰す方法はあるが、それでは余り無責任なような気もして、窓から外を見ると、それがこの「むさし野の花は白い」になる、といった次第。
然し高崎からは景色がよくなった。右が赤城、左は榛名、榛名は雲でよく見えなかったが、赤城の裾の線には、まったくのんびりしてしまう。その間を流れて来る利根川を、渋川のさきの「第一利根川橋梁」で越して敷島駅を過ぎると、山が両方から迫って来て、川と線路とがからみ合う。第三橋梁棚下トンネル、第四橋梁と、殆ど連続しているあたりの景色、殊にこの棚下トンネルを出て鉄橋にさしかゝった時、右には切り立った岩壁、下には紺碧の瀞水、そして左にやゝひらいた沼田の、いわば盆地ともいうべき小平原と、その向うの葉山茂山の上に雪をいたゞく谷川岳あたりの山とを見た時、それがほんの一瞬間であっただけに、思わずあっ!と声を立てた。
沼田に着くと、駅まで来た友人Uに、文字通り引ずり下された。バスで勢いよく急坂を上り、Uの家で冷水一杯、汗をふくと同時に空のルックサックを背負ってまた靴をはいた。沼田は真田信幸の居城、利根川の東にて片品、薄根の二水を南北に帯び……というと古めかしいが、赤城山が北東にのばした緩やかな大裾野を、以上の三川が切りきざんで残した不規則のテーブル