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Japanische Klassiker mit Furigana

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あらじょたい

日本の文学 9 徳田秋声(一)

徳田 秋声

Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme

Aozora Bunko

六十二

」

母親もお庄も、我を張って断わることも出来ないと思った。

お庄は日が暮れると、天神下にある磯野の叔父の家へ、時々訪ねて行った。以前はかなりの船持ちであったという磯野の叔父はもと妾であった女と一緒に、そのころそこに逼塞していた。下谷で営っていた待合も潰れて、人手に渡ってから、することもなく暮していた。

お庄は夏の末に、また出て行くと言った磯野の言を想い出しては、この叔父から、田舎の消息を聞き出そうとした。

六十二

お庄と母親とが障子張りをやっていると、そこへお増も来て手伝った。

免状を取ると一緒になるはずの芳村が、学資の継続問題で、秋の末に郷里へ帰ってから、お増は始終ここへ入り浸っていた。四つも五つも年上のこの女に附き絡われるのをうるさがって、二階にいた中江という書生も、そのころはどこへか引っ越して行方が知れなかった。

お増はお庄と一緒に、茶の間で障子を張りながら、自分の身の上のたよりないことを話した。お増は自分の親を知らなかった。浜町のある遊び人の家で育ったことだけは解っているが、そのほかのことは何にも知れていなかった。ようやく小学校を出た時分から男とと関係して、田舎の医師のところへ縁づく前には、ある薪炭商の隠居の世話になっていた。