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Japanische Klassiker mit Furigana

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しょうわゆうげきたい

昭和遊撃隊

平田 晋策

Lesen Sie 昭和遊撃隊 (しょうわゆうげきたい) von 平田 晋策 (ひらたしんさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.452 Zeichen · 208 Bildschirme

Aozora Bunko

何か日本海軍の秘密が聞き出せるかも知れないぞ。スミス少佐。何とかして、あれを捕まえる方法はありませんか。」

「だめです。波が荒くて、とても近よれません。」

「残念だなあ。可愛い顔をしている下士官だ。あんな少年を見殺にするのは、敵ながら可哀そうな気がするね。」

「あわれな奴です。やがて鱶におそわれて、食い殺されてしまうでしょう。」

スミス少佐も、暗い顔をして、下をのぞいた。

「さっき敵艦が潜水する時に、一人だけ甲板に取り残されたんだね。せめて救命袋に食糧品をくくりつけて、投げてやれ。」

望遠鏡から離れた博士の眼には、ぽっつりと涙が浮んでいる。

「ね、スミス少佐、あの少年下士官は、僕の長男のアーサーと同じくらいの年ごろだ。ひどい波にゆられながら、勇敢に泳いでいるよ。あまり、けなげだから、僕は、かえって、なんだか悲しくなって来たぞ。」

やがて、博士の涙とともに、浮袋が投げられた。

「敵国の少年よ。最後まで勇敢なれ!」

『荒鷲』の乗組員は、波にもまれるあわれな少年下士官に、別れの敬礼を送った。

雨がにわかに激しく降り出した。太平洋の夕暮は、悲しみの闇にとざされてゆく。