Japanische Klassiker mit Furigana
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しょうわゆうげきたい
昭和遊撃隊
平田 晋策
Lesen Sie 昭和遊撃隊 (しょうわゆうげきたい) von 平田 晋策 (ひらたしんさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 102.452 Zeichen · 208 Bildschirme
八幡船が強いか、海賊が強いか
「よし、やれッ。」やがて、北浦少佐は、大声を出して、命令した。
「目標は、一番艦『アリゾナ』だッ。」
ああ、『千代田』は、夜あけをまたずに、もう太平洋大海戦の火ぶたを切ろうとしているのだ。
反射鏡に、『アリゾナ』のすがたが、はっきりとうつっている。
いまか、いまか……清少年は発射ボタンに手をかけて、「射てッ」の命令をまちかまえている。心臓の血が火のようにあつくなってきた。
その時だッ。とつぜん、ずしん――と、地震のような音がした。
「しまったッ。」
鈴木中尉が叫んだ時、反射鏡にうつった『アリゾナ』のすがたが、ぱっとかき消され、あとは、ただまっくらの闇である。敵の駆逐艦に潜望鏡をうたれたのだ。
「艦長! 発射できません!」
清君の泣き声が、くらやみのなかに聞えた。
残念だ。『千代田』は、眼の前の敵を見すてて、海の底へ底へと、のがれて行く。
八幡船が強いか、海賊が強いか
昭和○年○月○日。
春あさい太平洋は、戦いの雲にとざされている。
『千代田』の攻撃は、ざんねんに、しくじったが、『秋津洲』は、敵の戦艦『モンタナ』を撃沈した。
先陣の血まつりだ。二万八千噸の大戦艦はあかつきの空に赤い赤い火柱をふきあげ、まっ二つになって、沈んでしまった。