Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(五)金の鯉
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.062 Zeichen · 276 Bildschirme
「…………」
「で、兄貴が乗込んで行って、平常の術で存分に啖呵を切って、思い切り厭がらせを言うんだ」
「そいつは有難え、俺は溜飲を下げたくてウズウズしているんだ。あの悪党親子の前でフンぞり返らしてくれるなら、命なんか二つ三つ投げ出してもいい」
「そう来るだろうと思ったよ。だが、こいつは冗談や洒落じゃない、乗込んで啖呵を切ったら最後、間違いなく殺されるぜ」
「いいとも」
「その殺し振りを、俺は蔭ながら見たいんだ。兄貴のお袋さんも、小永井の旦那も、卒中ということになっているが、二人とも髪がグッショリ濡れていたっていうし、頭の天頂には少しばかり黒血が溜っていたそうだ。どうも俺には腑に落ちないことばかりなんだ。どうして殺したかが解りさえすりゃ、仇はキッと討ってやる」
「殺された上に、仇まで討って貰っちゃ済まねえな」
何という太平楽、半蔵はこんな事を真気で言ってケロリとしております。
「その代り、向うへ行った以上は、存分にやってくれなくちゃいけないんだぜ」
「いいとも」
殺されに行く相談を、隣の室では浪江が、袖を噛んだり、頬を押えたり、立っても坐ってもいられない様子で聴いておりました。