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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(五)金の鯉

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.062 Zeichen · 276 Bildschirme

Aozora Bunko

三

縛られるくらいなら死んだ方がいいとか何とかで、気の進まない男を口説いて、永代まで来たところを、あっしに見付かったんで」――

ガラッ八は、ありったけの聞込みをさらけ出して、耳の後ろをポリポリと掻きました。その大事な二人、心中仕損ねのお夏専次を逃がしてしまったのは、何としても面目が相立ちません。

これだけの説明を聴くうちに、平次と八五郎の足は、神田から日本橋へ、一気に駆け付けておりました。もう戌刻半(九時)過ぎでしょうが、しもたや造りながら、店構えの大きい丸屋は、火の消えたような静寂のうちに、何となく不気味を押し潰したようなザワめきを孕んでおります。

三

「八、あれがお夏とかいう娘じゃないか」

平次は丸屋の向う側、もう大戸を閉めた店先の隈を指しました。

「あッ、有難え、死なずにいましたよ、親分」

八五郎は飛付くように、脅え切った娘の方へ進みます。その退路を絶つように平次。

「おどかすなよ、八、すっかり顫え上がっているようだ」

静かに娘の顔を差しのぞきます。

「何だって親分の家の前から逃出したんだ、とんだ心配をしたぜ」

とガラッ八は、少し噛み付きそうです。

「済みません」