Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(五)金の鯉
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.062 Zeichen · 276 Bildschirme
四
「フム」
「父親の形見の短刀と、系図は無事でしたが、いずれ今晩あたりはまた盗りに来ましょう。姿も、形も無い曲者が、厳重な締りを開けて入って、好きな物を盗って、衣桁の着物に溶け込むように隠れたのですもの、幻の民五郎とでも思わなければ、この眼がどうかしております」
「…………」
「形見の短刀と系図が向うの手に入れば、勇太郎様は虫のように押し殺されるか、野良犬のように追い出されるに決っております。親分、お願いでございます。私を助けるつもりで、今晩はここへ泊って下さいまし」
お紋は寄り添って、平次の裾でも、帯でも掴みたそうでしたが、さすが、年にも身分にも恥じて畳へ手を落したまま、がっくり首を垂れるのでした。
「幻の民五郎には一年越し馬鹿にされている。勝つか負けるか解らないが、とにかく及ぶだけの事はしてみましょう、――ところで、民五郎は、どうして高木や大沢と一緒になったか、心当りはありませんか」
「何にも、――もっとも高木銀次郎は武芸兵法に凝って、わけても忍術は自慢ですが」
「フム」
どうやらその辺がキナ臭いようでもあります。
四
いい加減酔っ払っているガラッ八は、追っ立てるようにして宵のうちに神田へ帰しました。