Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(五)金の鯉

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.062 Zeichen · 276 Bildschirme

Aozora Bunko

「…………」

「部屋に入ってみると、お米は殺されている、お前はてっきりお夏の仕業だと思った、――無理もない話さ。お前はお夏を庇ってやる気で、死骸の背中から刀を抜いて、どこかへ隠そうと思って外へ出ると、専次がお夏と逢曳するつもりで、口笛で裏口から合図をした、――お前はその血刀を専次に隠させる気になった心持もよく解るよ――専次はお夏のためならどんな事でもする」

「…………」

茂七は始めて平次の顔を仰ぎました。何やら疑惑が、その眼の中に動きます。

「それから引返してお前は考えたはずだ。あの家の中で女主人のお米が殺されると、疑いは一番先に、その日大喧嘩をしたお前にかかってくる、その疑いを解くためには、下手人のお夏を引渡すか――それはお前に出来なかった、お前は心の中で本当にお夏を可愛がっている、――無理もないよ、お夏は誰にでも可愛がられる娘だ」

「…………」

「が、自分で罪を引受ける気にもなれない、――思い付いたのはあの逆手だ、大ナマクラのギラギラする脇差を持出し、二階へ登って大声を出した。その方がかえって疑われずに済むと思ったのだろう、――そう考えると、お夏が二階でお前に逢ってから、お前の騒ぐ声を聴くまで、かなり間があったというのも解ってくる」