Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(五)金の鯉
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.062 Zeichen · 276 Bildschirme
「親分、引っ込んでいちゃ、世間の疑いが晴れっこはありません。縄張なんかにこだわらずに、荒した跡を一日見て廻ったらどんなものでしょう」
「なるほど、それも思い付きだろう。変な顔をされるのを覚悟で、一軒一軒虱潰しに当ってみるとしようか」
平次は早速その作戦に取りかかりました。一番最初に行ったのは神谷町の酒屋伊勢徳、この辺は柴井町の友次郎の縄張ですが、平次一期の浮沈に拘わることで、日頃仲の悪い友次郎の思惑などを考えちゃいられません。
「御免よ」
「あッ、銭形の親分さん」
番頭は真っ蒼になりました。不意に幽霊でも見たような心持だったのでしょう。
「私を知っていなさるのかえ」
「へえ――」
「強盗に入られた時の様子を詳しく聞きたいが」
平次はさり気ない顔で帳場格子の前に腰をおろしました。
「どうぞ、奥へお通り下さい、店じゃ――」
「商売に障るというのか、八、それじゃしばらくお邪魔をさして貰おうか」
番頭に案内されて奥に通ると、主人の徳七は、それでも機嫌よく迎えてくれました。
「銭形の親分さん、御苦労様で」
「御主人は私を知っていなさるだろうね」
「ヘエ、よく存じております」
「強盗の入った日のことを復習して貰いたいが」