Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(五)金の鯉

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.062 Zeichen · 276 Bildschirme

Aozora Bunko

「お藤さんが、その婿を嫌っているような様子はなかったろうか」

「ヘエ――、あんまり好きではなかったようでございます」

これ以上に訊く事もありません。三輪の万七が調べ上げて、店中の者を縛ったのは、捕縄を扱ったことのある者と言うなら、それも信用して差支えのないことでしょう。

「八、娘にはきっと男があったと思う。お前の鼻で嗅ぎ出しちゃくれまいか」

「ようがすとも親分、そんな事は朝飯前で」

八五郎は平次と別れて、どこともなく飛んで行きました。

それから二三軒当って、神田へ帰ったのは夕方、さすがの平次もがっかりして、物静かにいたわってくれる、若い女房のお静にも口を利こうともしません。

投げ銭、十手、捕縄のさばき、声から、身体の恰好まで、銭形の平次によく似たという強盗は、一と月の間に、江戸中を八ヶ所も荒しておりました。それがみんな浅草下谷に集中して、芝に一軒、小石川に一軒ありますが、悉く平次の縄張を除けているのも不思議です。

その中で、怪我人が三人、誘拐が一人、奪られた金は五百両あまり、何しろ意地が悪くて、賢くて、残酷で、敏捷で、手の付けようのない曲者です。

「ね、お前さん、どうかなすって?」