Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(五)金の鯉

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.062 Zeichen · 276 Bildschirme

Aozora Bunko

「それじゃ、半七郎を殺したのは?」

「やはり専助さ。自分へ心が傾きながらも、お藤はまだ半七郎に未練があると思ったんだ。一と思いに殺したが、そうまでするとお藤も怖気を振った。お藤は物好きな娘だが、何と言っても若くてお転婆なだけだ、――火事ッと聞いて、夢中で飛出して家へ帰ったが、さすがに専助の脅かしが利いているから怖くて、親父にも打明ける気にはなれなかった――どうだ、こんな事じゃないか」

恐ろしい明察、そう聞くと何の疑いも残りません。

「赤い痣は?」

「専助の悪く賢いところだ、『俺の縄張は荒さない』と言ったのを按摩から聞くと、業腹でたまらないから、あんな芝居を打ったが、俺に疑いをかけるようなことをするとかえって危ないと思い、赤い膏薬などを使ってこの平次の疑いを一度解き、後で半七郎を殺した時、わざと膏薬を落して、痣が偽物だと判らせたのは、この平次にかかる疑いを二重にも三重にもする術だったんだよ」

「悪い奴だね、親分」

「悪い奴だが、――こんなに怨まれてみると、岡っ引も罪が深いな」

「按摩は?」

「今頃は逃げ出したろう、放っておけ、あれはただの目付けだ。運が悪きゃア、万七兄哥か清吉にでも捕まるだろう」