Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(五)金の鯉

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.062 Zeichen · 276 Bildschirme

Aozora Bunko

「何?」

「柳橋で殺された芸妓の奴は、私のためには親身の妹さ。私は放埒な上にやくざな亭主を持って、夜盗の仲間にまで身を落したから、身内の迷惑を考えて疎々しくしているうちに、可哀相に妹の奴が殺されてしまったのだよ」

「…………」

「何とかして敵を討ちたいと思うばかりに、捕物の名人とか何とか言われるお前さんのところへ行って、様子を探ったまでの事さ。覚え帳を取ったのは悪かったが、そうでもしなきゃア下手人の心当りを話してくれるお前じゃあるまい」

平次の打撃は見るも気の毒でした。お六は悪い女には相違ありませんが、眼に涙を浮べての述懐に嘘があろうとは思われません。

「よし、俺が悪かった。縄も解いてやろう、黙って見逃してもやろう、空巣狙いやコソ泥を縛って手柄顔をするような平次じゃねえ」

「…………」

平次は女の縄を解きながら、続けました。

「その代り、これだけは隠さずに話してくれ、――近頃お前のところへ行って、真鍮の簪二本に銀流しを掛けさした女があるだろう」

「ある、ある、その上不思議な事に金脚の簪にまで、念入りに銀流しをかけさせて、小銭がないから今晩戌刻(八時)の鐘が鳴ったら、筋違見附の側まで、簪を持って金を受取りに来てくれと言った――」