Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(五)金の鯉
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.062 Zeichen · 276 Bildschirme
「少し話があるんだ、すまねえが兄い、ちょいと顔を貸してくれ」
「人に貸すような器用な面じゃねえ、退きやがれ、おべっかなんか使やがったって、酒は飲ませねえぞ、間抜け奴」
とても寄り付けません。
黙って見ていた平次は、ガラッ八を掻き退けるように、半蔵の側へ寄りました。
幸い店の中には誰も居ません。
「兄い、小永井様の屋敷に、お化けが出るって話を知ってるかい」
「何?」
と半蔵。
「お前、それじゃ死んだお袋に済むめえぜ、桜の下の井戸端に、娘が毎晩裸体で縛られて、息も絶え絶えに責められているのも知らないようなこっちゃ――」
平次の言葉は、低いが恐ろしい効果を現しました。
「それは本当か――、お前は一体誰だ」
少し眼は据りますが、酔いもいくらか醒めたらしく、天神様の足をほぐして屹となります。
「誰が嘘をつくものか、破れた塀の間からもぐって、すまねえが、責め場を見て来た者があるんだ。あのまま放っておくと娘は死ぬぜ」
「フーム」
「あの悪党が、鞭で娘を叩いたり、顔から水をぶっ掛けながら倅と夫婦になって、この家の跡を取れと言うんだ――みんな聴いたよ、目出たい話さ」
「…………」
「従兄妹同士の夫婦が一組出来上がって、小永井の家は千秋万歳さ、――ところで、倅があの家の跡を取ると邪魔になるのは土蔵中に押し込められている年寄りだ。