Japanische Klassiker mit Furigana
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あめのたまがわしんじゅう
雨の玉川心中
山崎 富栄
Lesen Sie 雨の玉川心中 (あめのたまがわしんじゅう) von 山崎 富栄 (やまざきとみえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 63.997 Zeichen · 129 Bildschirme
愛してしまいました。先生を愛してしまいました。
三月二十七日
愛してしまいました。先生を愛してしまいました。
三月二十七日~十月十七日
三月二十七日
今野さんの御紹介で御目にかかる。場所は何と露店のうどんやさん。特殊な、まあ、私達からみれは、やっぱり特殊階級にある人である――作家という。流説にアブノーマルな作家だとおききしていたけれど、“知らざるを知らずとせよ”の流法で御一緒に箸をとる。“貴族だ”と御自分で仰言るように上品な風采。
初めの頃は、御酒気味な先生のお話を笑いながら聞いていたけれども、たび重ねて御話を伺ううちに、表情、動作のなかから真理の呼び声、叫びのようなものを感じて来るようになった。私達はまだ子供だと、つくづく思う。
先生は、現在の道徳打破の捨石になる覚悟だと仰言る。また、キリストだとも仰言る。――「悩み」から何年遠ざかっていただろうか。あのときから続けて勉強し、努力していたら、先生のお話からも、どれほど大切な事柄が学ばれていたかと思うと、悲しい。こうしてお話を伺っていても漠然としか理解できないことは、情けない。
千草で伺った御言葉に涙した夜から、先生の思想と共になら、あのときあの言葉ではないけれども――「死すとも可なり」