Japanische Klassiker mit Furigana
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あめのたまがわしんじゅう
雨の玉川心中
山崎 富栄
Lesen Sie 雨の玉川心中 (あめのたまがわしんじゅう) von 山崎 富栄 (やまざきとみえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 63.997 Zeichen · 129 Bildschirme
一月三十一日
太宰さんの「お便りをとても愉快に読みました。ありがとう」という言葉に添えて、この老骨よりお便りいたします光栄を感謝いたします。シラミ荘では、いつもいきとどかぬことばかりで、大変失礼いたしました。これに懲りずに、どうぞ御上京のみぎりは御立ち寄り下さい。この間、横田様から今にも涙の落ちそうな詑状がまいりましたので、“まあ、まあ、そうあわてなさんな”とでもいうような御返事を代筆させていただきましたのでお知らせいたします。
東京には、また怪しい人間の出現とか。
太宰さん、あちこち大忙し。
まずは御挨拶まで井上四十九拝
堤 重久様
一月三十一日
結核、修治さんが御病気なので、野川家同居人一同の恐怖。
一、ゴミ溜に棄てたちり紙の件
一、御不浄の消毒の件
一、洗物を井戸端でしてほしい件
等について、今夜野川さんから聞かされる。
はいはい済みません。
こういうことは修治さんには言えぬこと。
「山崎さんも苦労しますね、済みませんけど頼みます」
はいはい済みません。
共同生活にはつきものの、こうしたことども。
はいはい済みません。
わたしは修治さんの幸せになることなら、どんなことでも致します。