Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あめのたまがわしんじゅう

雨の玉川心中

山崎 富栄

Lesen Sie 雨の玉川心中 (あめのたまがわしんじゅう) von 山崎 富栄 (やまざきとみえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 63.997 Zeichen · 129 Bildschirme

Aozora Bunko

五月三日

「僕のために苦労することをうれしいと思ってくれよ」

「私、どうしたらいいか分からなくなった」と言ったら。

「それは、カラムというものだ」

などとおっしゃって――

五月三日

御便りありがとうございました。

漸く初夏めいてきて装いも軽やかな季節になりました。先日中は静謐な別館で殊の他御世話様になりました。お仕事も順調に進行いたしましたことは一重に吉田様、奥様の御力尽くしのゆえと存じ、厚く御礼申し上げます。せっかく太宰さんの頬に肉づいてきて、やれうれしやと思いつつ帰京いたしましたのに、またまた編集者の訪問責めに逢いまして、このごろは空しく搾り去られてしまいましたけれど、これというほどのこともなく、人間失格の第三の手記にとりかかっておられます。それから、全集の第二巻第一回本が出来上がりました。これにはアートに「蟹の手」のお写真と、外一枚が載せてございます。表紙の金文字は、太宰さんがお書きになりまして、その下に津島家の家紋が空捺ししてございます。この本は八雲書店から直接吉田様へお送りして下さるように依頼してございますからお求めにならないでお待ち下さいますよう太宰さんからの御言葉でございます。