Japanische Klassiker mit Furigana
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あめのたまがわしんじゅう
雨の玉川心中
山崎 富栄
Lesen Sie 雨の玉川心中 (あめのたまがわしんじゅう) von 山崎 富栄 (やまざきとみえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 63.997 Zeichen · 129 Bildschirme
「あらそう、どうぞ」
六月の御誕生日の御祝にと思ってとってあった品だったけど。夕食を持参してお手伝いにいく。七人のお客様と私。野原さんのお隣りで飲む。ウィスキーの甘味な舌ざわり。皆さんに喜ばれて、今宵の私の心も酔う。放送劇団の人達。綱さんや、加藤さんのお話――懐かしい。
“すみれ”で二次会。野原さんの楽しいベレー帽から、話は咲いて……、人に喜びを与え得る人はいいなあ、そして、人に悲しみを与え得る人もいい。そして、この二つのどちらかしか、世の中に生きていく強さはないでしょう、と野原さんと握手。そういう御方と一緒でなければ、こうして酒席へなど、私は、はべりませぬ。今夜は私の顔も赤い。真実のことを、ちょっと語ってしまう。
「斜陽」の御婦人も御一緒だったけど……。
先生、彼女、野原さん、桜井邸へいかれる。
“ヴィヨンの妻”――あの奥さんは幸せだと思うわ、野原さん。
本当にそう思いますか?
本当よ!
本当かなあー、信じられないなあー。
アラ、本当にそう思うのよ。ああいう奥さんなら、大谷は幸せよ。なんていうか、カヴァーされているというのか……。
そうなんですよ。うれしいね。