Japanische Klassiker mit Furigana
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あめのたまがわしんじゅう
雨の玉川心中
山崎 富栄
Lesen Sie 雨の玉川心中 (あめのたまがわしんじゅう) von 山崎 富栄 (やまざきとみえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 63.997 Zeichen · 129 Bildschirme
小雨の中を、あのダラダラ坂を歩くのはお病身の修治さんには大敵々々。
野平さんが二階からおりてくる。社長さんだという若僧(悪いかな)とつまらないお話。
林さんもチラリチラリ用事を持って出入りなさる。少し太ったような感じ。
顔色の蒼い人だと思っていたけど、今日お目にかかったら、天然の頬紅が広くついているので、ガッカリした。太宰さんも私も、あまり赤ら顔の方ではないからかもしれないけど。すぐに席を千歳に移して飲みはじめる。ここのマダムは、はじめ十八、九位のひとかと思っていたら、どうも私位の年配の方らしい。何しろ断髪なのでね。
夜分、眼鏡をかけないので、あまり周囲の人に注意をはらわなかったら、西田さんに御挨拶されて、失礼してしまった。
修治さんがおきらいなので、よしているので時々これからも失礼することがあるのではないかしら。気をつけなければいけない。
ビールにジンをおのみになって、珍しく先にちょっと横におなりになる。
我が身に覚えのない病いを心配してはいるけれど、どうしたらよいやら分からない。
病気について、創作上の苦悩について、家庭について、血のつながりのことや、もちろん芸術のことについてではあるけれど、黙って悩んでいらっしゃる御様子を拝していると、サッちゃんには何故一つでもお役に立つことがないのかしらと、いらいら