Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あめのたまがわしんじゅう

雨の玉川心中

山崎 富栄

Lesen Sie 雨の玉川心中 (あめのたまがわしんじゅう) von 山崎 富栄 (やまざきとみえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 63.997 Zeichen · 129 Bildschirme

Aozora Bunko

御冗談ばかり、よく仰言られるので、ときおり、私も本気になってしまうと、寝ながら、掌の上で手紙の往復が始まる。

今日は少しも理解できない、ややこしいお話のようなので、紙とエンピツをお渡ししたら「シンジテ」と「バカ」と書かれた。二人で笑う。

「バカ」ということばは、最も嫌いなひとと、最も愛しいひとに使うことができるのだと思う。

夕方、寝ながら、私が再読している「斜陽」をとりあげて読んでいられたので、とりかえた湯タンポのお湯をもって、お洗濯にいく。

ねまきと、ワンピースを洗って、お部屋へ戻ってみると、ワイシャツを着ていらっしゃるので「どうかなすったの、怖かったの?」というと、

「いや、斜陽を読んだら、いきり立ってきたんだ。こうしちゃいられない。もっといいものを書かなくては。後から来る人達のために、僕はもっといいものを書かなくてはならないんだ」

お召しになるお手伝いをしながら、

「本当におからださえ普通のひとのようであったなら、どれほど助かることか分からないのになあ、なんとかして快くなっていただきたい」

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上水の道を歩くお姿は、蒼白くて、軍靴が重そうで、オーバーも重そう。