Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あめのたまがわしんじゅう

雨の玉川心中

山崎 富栄

Lesen Sie 雨の玉川心中 (あめのたまがわしんじゅう) von 山崎 富栄 (やまざきとみえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 63.997 Zeichen · 129 Bildschirme

Aozora Bunko

二月十七日

二月十八日

二月二十一日

お体どうぞ御大切になさって御精勤くださいませ。乱筆にて失礼ながら御返事まで、

かしこ

二月十七日

昨夜お泊りになる。

「サッちゃん、たまに、泊って欲しいと思う?」

「う、どちらでも」

「泊らなきゃあ、俺がやりきれねえ」

「でも私には、そういうより他、仕方がないんですもの」

何となく異った雰囲気でした。

おふとんに入っても、ことさらのように体を遠のかせて、寝ていらっしゃる。

お休みなさいを言って眼をつむる。

黙って、黙ってそのまま私も動かない。

ソッと、起きられてお寝巻を脱ぎ、

おふとんの上に脱がれた着物を、とろうとなさる。

二月十七日の晩のことがあってから、わたしの心が一層根を張り、情熱だけでなく、なにか、透きとおったものの道の上を歩いていけるような気がして来た。

二月十八日

電替一万御送りする。

二月二十一日

「伊豆の方」から電報あり

御上京の由

「みこころのままになさしめたまへ」

夜、奥様が千草へお迎えにみえる。

愛子様が御危篤の由、

せっかく、仲睦まじくして、未だ一年にもおなりにならないお方なのに。

御気の毒と言うか、言葉を知らない。

残した人に愛情があったということ程、いたましいことはない。