Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あめのたまがわしんじゅう

雨の玉川心中

山崎 富栄

Lesen Sie 雨の玉川心中 (あめのたまがわしんじゅう) von 山崎 富栄 (やまざきとみえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 63.997 Zeichen · 129 Bildschirme

Aozora Bunko

三月十二日

三月十三日

三月十七日

修治さんもおこたにのぼせて発汗。おねまきを更え、湯たんぽをとり替える。

今朝は寒気も薄らいで、気分も良く、うれしい。近視なのに無理して眼鏡をかけないでいるので、眼から疲れが頭や肩などにいくらしい。時たま目を開けていられないほどチクチク痛むことがある。

*

恋をしているときは楽しくて

愛しているときは苦しい

情熱だけでは、ほんとうの恋愛には遠い、理性が加わらねば……。

経験は何ら私達を嚮導するものではない。経験のなかに確信を求めるくらい馬鹿々々しいことはない。

頭痛も薄らぎ、お相手できるうれしさ。

一番初めのように、お話することもなくなって、体が凍るように感じることがある。

日中はいつも私にサービスしていて下さる人。何かお叱言をいったあと、必ず慰めの言葉を仰言る。

三月十三日

雨、昨夜、修治さんは一睡もされない。不眠症のおそろしさ、可哀想。

眺望は、霧に覆われているので、この山荘は一層高くみえる。

三月十七日

曇、十五日、十六日と山を降りる。

昨日は速達と電報を打つためにいった。

熱海は浮浪者というような人々をみかけない。物価が随分高い。ここの普通の生活者たちはよくやっていかれるもの。