Japanische Klassiker mit Furigana
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わらわのはんせいがい
妾の半生涯
福田 英子
Lesen Sie 妾の半生涯 (わらわのはんせいがい) von 福田 英子 (ふくだひでこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 64.051 Zeichen · 122 Bildschirme
しかるに、磯山は、弥出立というその前日逃奔し、更にその潜所を知る能わず。故を以て已むなく新井代りてその任に当り、行く事に決せしかば、彼もまた同じく、儂に同行せん事を以てす。儂既に決心せし時なれば、直ちにこれを諾し、大井、小林と分袂し、新井と共に渡航の途に就き、崎陽に至り、仁川行の出帆を待ち合わせ居たり。しかる所滞留中、磯山逃奔一件に就き、新井代るに及び、壮士間に紛紜を生じ、渡航を拒むの壮士もある様子ゆえ、儂は憂慮に堪えず、彼らに向かい、間接に公私の区別を説きしも、悲しいかな、公私を顧みるの慮りなく、許容せざるを以て、儂は大いに奮激する所あり、いまだ同志の人に語らざるも、断然決死の覚悟をなしたりけり。その際儂は新井に向かいいうよう、儂この地に到着するや否や壮士の心中を窺うに、堂々たる男子にして、私情を挟み、公事を抛たんとするの意あり、しかして君の代任を忌むの風あり、誠に邦家のために歎ずべき次第なり。しかれども、これらの壮士は、かえって内地に止まる方好手段ならんといいしに、新井これに答えて、なるほどしかる乎、かくの如き人あらば、即ち帰らしむべし、何ぞ多人数を要せん。