Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
こざくらひめものがたり
小桜姫物語
浅野 和三郎
Lesen Sie 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) von 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.097 Zeichen · 267 Bildschirme
ては、一々びっくりすることのみ多いらしいのでした。最後に私が、最近滝の竜神さんの本体を拝ましていただいた話を致しますと、母の愕きは頂点に達しました。
『私はこちらの世界へ来て居りながら、ただの一度もまだ竜神さんの御本体を拝ましていただいたことがない。今日はあなたを訪れた紀念に、是非こちらの竜神さまにお目通りをしたい。あなたから篤とお依みしてくださらぬか……。』
これには私もいささか当惑して了いました。果して滝の竜神さんが快く母の依みを諾いてくださるか何うか、私にもまったく見当がとれないのでした。
『とも角も、私から折入ってお願いして見ることにいたしましょう。しばらくお待ちくださいませ……。』
私は単身瀑壺の側を通って上のお宮に詣で、母の願望をかなえさせてくださるようお依みしました。
滝の竜神さんはいつものように老人の姿でお現われになり、微笑を浮べて斯う言われるのでした。――
『汝達の談話はよう俺にも聴えて居ました。人間の母子の情愛と申すものは、大てい皆ああしたものらしく、俺達の世界のようになかなかあっさりはして居らんな。それで汝の母人は、今日爰へ来た序に俺の本体を見物して、それを土産に持って帰りたいということのようであるが、これは少々困った註文じゃ。