Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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こざくらひめものがたり

小桜姫物語

浅野 和三郎

Lesen Sie 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) von 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.097 Zeichen · 267 Bildschirme

Aozora Bunko

里人からそんなにまで慕ってもらいました私が、やがて病の為めに殪れましたものでございますから、その為めに一層人気が出たとでも申しましょうか、いつしか私のことを世にも類なき烈婦……気性も武芸も人並すぐれた女丈夫ででもあるように囃し立てたらしいのでございます。その事は後で指導役のお爺さんから伺って自分ながらびっくりして了いました。私は決してそんなに偉い女性ではございませぬ。私はただ自分の気が済むように、一と筋に女子として当り前の途を踏んだまでのことなのでございまして……。

尤も、最初は別に私をお宮に祀るまでの話が出た訳ではなく、時々思い出しては、野良への往来に私の墓に香花を手向ける位のことだったそうでございますが、その後不図とした事が動機となり、とうとう神社というところまで話が進んだのでございました、まことに人の身の上というものは何が何やらさっぱり見当がとれませぬ。生きて居る時にはさんざん悪口を言われたものが、死んでから口を極めて讃められたり、又その反対に、生前栄華の夢を見たものが、墓場に入ってからひどい辱しめを受けたりします。そしてそれが少しも御本人には関係のない事柄なのですから、考えて見ればまことに不思議な話で、煎じつむれば、これは矢張り何やら人間以上の奇びな力が人知れず奥の方で働いているのではないでしょ