Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

こざくらひめものがたり

小桜姫物語

浅野 和三郎

Lesen Sie 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) von 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.097 Zeichen · 267 Bildschirme

Aozora Bunko

見るに見兼ねて私は産土の神様に、氏子の一人が斯んな事情になって居りますから、何うぞ然るべく……と、お願いしてやりました。寿命のない者は、いかにお願いしてもおきき入れがございませぬが、矢張りこの女にはまだ寿命が残って居たのでございましょう、産土の神様の御眷族が丁度神主のような姿をしてその場に現われ、今しも断崖から飛び込まうとする女房の前に両手を拡げて立ちはだかったのでございます。

不意の出来事に、女房は思わずキャッ! と叫んで、地面に臀餅をついて了いましたが、その頃の人間は現今の人間とは異いまして、少しは神ごころがございますから、この女もすぐさまそれと気がついて、飛んだ心得違いをしたと心から悔悟して、死ぬることを思いとどまったのでございました。

一方私の方ではそれとなく良人の心に働きかけて、油ヶ壺の断崖の上に導いてやりましたので、二人はやがてバッタリと顔と顔を突き合わせました。

『ヤレヤレ生きていてくれたか……何と難有いことであろう……。』

『これというのも皆神様のお蔭……これから仲よく暮しましょう……。』

『俺が悪かった、勘弁してくれ。』

『お前もこれからわたしを可愛がって……。