Japanische Klassiker mit Furigana
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こざくらひめものがたり
小桜姫物語
浅野 和三郎
Lesen Sie 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) von 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.097 Zeichen · 267 Bildschirme
あの痩せた、蒼白い、まるで幽霊のような醜くい自分の姿――私は一と目見てぞっとして了いました。『モー結構でございます。』覚えずそう言って御免を蒙って了いましたが、この事は大へん私の心を落つかせるのに効能があったようでございました。
まだ外にもいろいろありますが、あまりにも愚かしい事のみでございますので、一と先ずこれで切り上げさせて戴きます。現在の私とて、まだまだ一向駄眼でございますが、帰幽当座の私などはまるで醜くい執着の凝塊、只今想い出しても顔が赭らんで了います……。
兎に角神様も斯んなききわけのない私の処置にはほとほとお手を焼かれたらしく、いろいろと手をかえ、品をかえて御指導の労を執ってくださいましたが、やがて私の祖父……私より十年ほど前に歿りました祖父を連れて来て、私の説諭を仰せつけられました。何にしろとても逢われないものと思い込んでいた肉親の祖父が、元の通りの慈愛に溢れた温容で、泣き悶えている私の枕辺にひょっくりとその姿を現わしたのですから、その時の私のうれしさ、心強さ!
『まあお爺さまでございますか!』私は覚えず跳び起きて、祖父の肩に取り縋って了いました。