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Japanische Klassiker mit Furigana

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こざくらひめものがたり

小桜姫物語

浅野 和三郎

Lesen Sie 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) von 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.097 Zeichen · 267 Bildschirme

Aozora Bunko

解説

解説

――本書を繙かるる人達の為に――

淺野和三郎

本篇を集成したるものは私でありますが、私自身をその著者というのは当らない。私はただ入神中のT女の口から発せらるる言葉を側で筆録し、そして後で整理したというに過ぎません。

それなら本篇は寧ろT女の創作かというに、これも亦事実に当てはまっていない。入神中のT女の意識は奥の方に微かに残ってはいるが、それは全然受身の状態に置かれ、そして彼女とは全然別個の存在――小櫻姫と名告る他の人格が彼女の体躯を司配して、任意に口を動かし、又任意に物を視せるのであります。従ってこの物語の第一の責任者はむしろ右の小櫻姫かも知れないのであります。

つまるところ、本書は小櫻姫が通信者、T女が受信者、そして私が筆録者、総計三人がかりで出来上った、一種特異の作品、所謂霊界通信なのであります。現在欧米の出版界には、斯う言った作品が無数に現われて居りますが、本邦では、翻訳書以外にはあまり類例がありません。

T女に斯うした能力が初めて起ったのは、実に大正五年の春の事で、数えて見ればモー二十年の昔になります。最初彼女に起った現象は主として霊視で、それは殆んど申分なきまでに的確明瞭、よく顕幽を突破し、又遠近を突破しました。