Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
こざくらひめものがたり
小桜姫物語
浅野 和三郎
Lesen Sie 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) von 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.097 Zeichen · 267 Bildschirme
生前と同様あれを守刀に致し度うございます……。』とお依みしました。今の世の方々には守刀などと申しても、或は頭に力強く響かぬかも存じませぬが、私どもの時代には、守刀はつまり女の魂、自分の生命から二番目の大切な品物だったのでございます。
神様もこの私の願を無理からぬ事と思召めされたか、快くお引受けしてくださいました。そして例のとおり、ちょっと精神の統一をして私の墓を透視されましたが、すぐにお判りになったものと見え『フムその懐剣なら確かに彼所に見えている。宜しい神界のお許しを願って、取寄せてつかわす……。』
そう言われたかと見ると、次ぎの瞬間には、お爺さまの手の中に、私の世にも懐かしい懐剣が握られて居りました。無論それは言わば刀の精だけで、現世の刀ではないのでございましょうが、しかしいかに査べて見ても、金粉を散らした、濃い朱塗りの装具といい、又それを包んだ真紅の錦襴の袋といい、生前現世で手慣れたものに寸分の相違もないのでした。私は心からうれしくお爺様に厚くお礼を申上げました。
私は右の懐剣を現在とても大切に所持して居ります。そして修行の時にはいつも之を御鏡の前へ備えることにして居るのでございます。