Japanische Klassiker mit Furigana
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こざくらひめものがたり
小桜姫物語
浅野 和三郎
Lesen Sie 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) von 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.097 Zeichen · 267 Bildschirme
お宮というものは、あれはただお賽銭を上げて、拍手を打って、首を下げて引きさがる為めに出来ている飾物ではないようでございます。赤心籠めて一生懸命に祈願をすれば、それが直ちに神様の御胸に通じ、同時に神様からもこれに対するお応答が降り、時とすればありありとそのお姿までも拝ませて戴けるのでございます……。つまり、すべては魂と魂の交通を狙ったもので、こればかりは実に何ともいえぬほど巧い仕組になって居るのでございます。私が山の修行場に居りながら、何うやら竜宮界の模様が少しづつ判りかけたのも、全くこの難有い神社参拝の賜でございました。もちろん地上の人間は肉体という厄介なものに包まれて居りますから、いかに神社の前で精神の統一をなされても、そう容易に神様との交通はできますまいが、私どものように、肉体を棄ててこちらの世界へ引越したものになりますと、殆んどすべての仕事はこの仕掛のみによりて行われるのでございます。ナニ人間の世界にも近頃電話だの、ラヂオだのという、重宝な機械が発明されたと仰っしゃるか……それは大へん結構なことでございます。しかしそれなら尚更私の申上げる事がよくお判りの筈で、神社の装置もラジオとやらの装置も、理窟は大体似たものかも知れぬ……。