Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

こざくらひめものがたり

小桜姫物語

浅野 和三郎

Lesen Sie 小桜姫物語 (こざくらひめものがたり) von 浅野 和三郎 (あさのわさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.097 Zeichen · 267 Bildschirme

Aozora Bunko

二十二、唐風の御殿

二十二、唐風の御殿

しばらくしてから私はとうとう竜宮界の御門の前に立っていましたが、それにしても私は四辺の光景があまりにも現実的なのをむしろ意外に思ったのでございました。お爺さんの御話から考えて見ましても、竜宮はドウやら一の蜃気楼、乙姫様の思召でかりそめに造り上げられる一の理想の世界らしく思われますのに、実地に当って見ますと、それはどこにあぶなげのない、いかにもがッしりとした、正真正銘の現実の世界なのでございます。『若しもこれが蜃気楼なら世の中に蜃気楼でないものは一つもありはしない……。』私は心の中でそう考えたのでございました。

竜宮界の大体の見た感じでございますが――さァ一と口に申したら、それはお社と言うよりかも、寧ろ一つの大きな御殿と言った感じ、つまり人間味が、たっぷりしているのでございます。そして何処やらに唐風なところがあります。先ずその御門でございますが、屋根は両端が上方にしゃくれて、大そう光沢のある、大型の立派な瓦で葺いてあります。門柱その他はすべて丹塗り、別に扉はなく、その丸味のついた入口からは自由に門内の模様が窺われます。あたりには別に門衛らしいものも見掛けませんでした。