Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
やまをおもう
山を思う
石川 欣一
Lesen Sie 山を思う (やまをおもう) von 石川 欣一 (いしかわきんいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 79.814 Zeichen · 157 Bildschirme
只登って来るのなら何の不思議もないが、恐ろしく足が早い。とても普通の登山ではない。何か起ったに相違ない。応援に行こう。とばかり山を下りかけた。
数時間の後、救援隊とガイド達とは落ち合った。グラン・プラトーのクレヴァスに人が落ちたと云う。それでは一緒にさがして見ようということになって、さてグラン・プラトーに来て見まわしたものの果してどのクレヴァスのどの辺に落ちたのかハッキリしない。あちらこちら覗き込んでは呶鳴って見ても、一向返事がない。さては死んで了ったのか、さっき望遠鏡で見た時から、七時間余も経っている。よしんば即死しなかったにしても、もう死んだのだろう。仕方がない帰ろう――と話し合っていると、どこか変な処で変な声がする。まだ生きている!と一同急に元気を出して、又、あちらこちらと覗いては呶鳴り、呶鳴っては覗くうちにとうとう落ちている場所を発見した。そら、こゝにいる。繩を下せ。だが、どの位深いところにいるか判らぬ。一番いい奴を下せ。かくて百五十呎の繩が、スルスルと氷の裂目に呑まれて行った。すると下から声がする――まだ四十呎ばかり足りないと云う。そこで五十呎のをつぎ足した。