Japanische Klassiker mit Furigana
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やまをおもう
山を思う
石川 欣一
Lesen Sie 山を思う (やまをおもう) von 石川 欣一 (いしかわきんいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 79.814 Zeichen · 157 Bildschirme
今年はどちらへ
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これも気のせいかも知れぬが、私はこの頃、私ひとりの問題ならば、苦しんで旅行するよりも、夏は子供達をよそへやって、キチンと取り片づけた自宅に、静にしている方が、遙かにいゝのではあるまいかと思うようになって来た。
今年はどちらへ
◇
「今年はどちらへ?」と聞く人がある。その人は私が今年も山へ行くものと思っているのだから、私が「エヴェレストへ行きます」と答えたとすれば、「いや! それは大変ですね」といゝはするものゝ「逗子へ家族づれで泳ぎに行きます」と答える程驚きはしない。逗子へ――鎌倉でも静浦でもどこでもいゝが――行きますというと、この人は必ず目を見はり、急に暑くなったので、自分の頭か、私の頭かどっちかにすこし罅が入ったのではないかを確める可く、頭を振った後、いうのである――「へえ、あなたが逗子へ?」或は考えたあげく、「逗子アルプス御登山ですか?」
◇
私は山に登った。そして山のことを書いた。ひとつには書くことが好きだったからであり、ひとつには山のことを書くべく登山したことも二三あったからである。