Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.447 Zeichen · 76 Bildschirme
三月二日
結局単純なのは、喜ぶのも、悲しむのもかなりさっとしたものなのだ。坪内先生のところへ手紙をあげる。夜国男に英語を教えてやる。「オブローモフ」はあんまり訳が悪いのでよみあきるような心持になって仕舞う。丸善へ行こうと思ったが、風がひどいのでやめる。かなり下らない一日であったのが悲しい。
三月二日(金曜)
久しぶりに坂本さんところへ行っていろいろ話して来る。黒田さんが子供をうんで死んでしまったときいて、いろいろな感に打たれた。私はどんなことになっても、子供のために死んでは居られない。文房堂へ行って原稿紙、インク、ノートなどを買って来る。帰りに小此木先生へまわって、一月半ぶりでお話をして来る。かえりにさかな町から俥にのって来て払おうとすると十銭がない。二十銭を出して五銭よこせと云ったがそれもない。で私は家までつれて来ようとすると、俥夫がああありましたと云う、で又二十銭を出したら、もう前にいただいて居ますと云う、自分はやったような心持がしないから、まだやらないと云って新らしいのをやった。がほんとに前から持って居たのかもしれない。私はああ云うときに、おやそうかとスーッと引こませない丈心がいいかわりに利口じぁないと思った。