Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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にっき

日記

宮本 百合子

Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.447 Zeichen · 76 Bildschirme

Aozora Bunko

三月九日

三月十日

面白いものだと思う。バーナード・リーチ氏がずぼらだと云うこと、ロンドンの石橋は酒をのむこと、牧野氏の絵などを見せて下さる。が要するに彼女は善い人である。この感じは、とくにきのう千葉先生にお目にかかったために強められたものであることをも、自認して居る。

三月九日(金曜)

明日安積へ立ちたいと思う。まだ柏亭氏の表紙が出来ない。少し気になる。午後から、歌舞伎座へ行って見る。福田会とかの慈善興行だそうだ。妹背山の第一が終りかけて居た。二幕目から見る。生れて始めて、ここへ来、歌右衛門を見た。なかなかきれいだ。芝雀と云うのは、声がいかにもいや、殆ど聞くに堪えないような声だが、歌右衛門のはかなりいい。が、只若い美くしいお三輪の顔の、あの恐ろしいような皺が、大変いやだった。自分では一寸も気がつかなかったのに、このごろは、芝居を、芝居として見るようになって来てしまった。ほんとうになって来てしまった。それ故、一時から夜の十時頃まで、打ちつづけにいろいろされることは、疲れてしまうので、かえるときは居眠りをしながら俥にゆられて居た。

三月十日(土曜)

昨夜芝居から帰るときに、あしたはきっと立つまいと思った通り、立たなくなってしまった。