Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

にっき

日記

宮本 百合子

Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.447 Zeichen · 76 Bildschirme

Aozora Bunko

寧ろ、自分の想出に対して、苦しいことである。けれども、尚私はすべての事件のなりゆきは、一として、私に空しいものではないことを思う。そして、自分の弟――青年になりつつある自分の弟に対して、純粋な愛情と云うものを持たせたく思う。私は恋愛の人間に及ぼす力と云うものを、しみじみと感じて居る。完く阿部次郎氏の言う如く、どうなっても内心のはぐくみに足しになるものであるのは確かである。私は、多くの利益、人間の心と云うものの一部を多く知り得たと云う悦びを持って居るけれども、H自身にとっては、悲しむべきことである。けれども、一人の人間として、とにもかくにも人格を許されるような年輩になった男子は、よくなるにも悪くなるにも、皆自分が種を蒔き、自分がその収穫をして行くよりほかないのだ。悪くなるものは、悪くなるように自分を導いたものは――勿論世の中の善悪を知って――悪くなり、いい人間の群から――勿論比較的と云う言葉を付さなければならぬ――滅びなければならない。そうなければならない。

けれども、我々がよくも、悪くもなし得るのは、まだ、自分一人を自分で所置も出来なければ、理解もしない若い、小さい時代にある人達である。