Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

もめんいぜんのこと

木綿以前の事

柳田 国男

Lesen Sie 木綿以前の事 (もめんいぜんのこと) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 177.586 Zeichen · 348 Bildschirme

Aozora Bunko

五

すなわち前には回転せぬ棒をもって打っていたのが、これに由って始めて腰を曲げずに、藁やその他の穀を打つことができたのである。尤もこの改良の中間に今一つ、棒の片仮名のヘの字のごとく屈曲したものを使って、その背中をもって打っている者もあった。つい近ごろも信州の上伊那郡でそれを見かけた。真直ぐな棒を使うよりはずっと楽で、是だけでも大きな改良であった。発明は事後に回顧すれば何でもないようなものが多いが、その変り目に当って当事者の味わい得る愉悦は大きなものがある。いわんや振打返しのクルリ棒に至っては、仕事に調子がついて歌に乗りやすく、多人数で共に働くときは若干の興奮をさえ感じ得られる。始めて是を用いた時の満足は、或いは唐扱箸以上であったろうと思う。ただし作業の功程の上には、そう大きな進歩でもなかった。これは農事改良の主として苦痛を軽減し、またむしろ共同の作業を便利にした例であって、同じくカラの字の附く新意匠であっても、いわゆるカラハシの方とは著しい相異であった。

五

カラハシの効果は是と反対に、非常なる労力の節約であった。すなわち孤立農業の存立のために、とくに大いなる便宜を供するものであった。