Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(五)金の鯉

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.062 Zeichen · 276 Bildschirme

Aozora Bunko

八

「とんでもない、お嬢様があの文五郎の野郎と祝言すると、三日経たないうちに旦那様が殺されますぜ」

「えッ」

「妙な男が私にそう教えたが、どうも、こいつは図星のようだ」

「それでも、私は父上様を見捨てる気にはなれない」

「弱ったなア」

殺され半蔵も、脇の下で、縛られたまま藻掻く娘を持て余すともなく、しばらく立ち止りました。

「そんな事を言ったって、お嬢様、ここにジッとしていたら殺されるか、祝言するかだ」

「いけないよ、どうしても私を連れ出そうと言うなら大きい声を出して人を呼ぶよ」

半蔵もこの上争うわけに行きません。ちょうど立ち止ったところが土蔵の前、父親の鉄馬を閉じ込めている場所と気が付くと、

「それでは、旦那様に伺ってみましょう、土蔵の窓は開いてるようだから」

庇の下に入って、鉄網を張った窓から声を掛けようとすると、

「半蔵、何もかも聞いた、娘を頼むぞ、――浪江もここを出て、時節を待て、私の事は心配するな」

厳重な鉄格子に縋って、髯だらけの顔が半分、闇の中ながらほの見えます。

「父上様」

浪江は半蔵の小脇に身を顫わせて、ヒタ泣きに泣き入るばかりです。

八

浪江は、半蔵と一緒に、しばらく神田の平次の家に隠れました。