Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(五)金の鯉
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.062 Zeichen · 276 Bildschirme
瘡痕のある、その仲間では顔の利いた男でした。
中は人形と張子と真物の人間とを、巧みにあしらって、細工も思い付きも念の入ったもの。木戸銭を払って、存分におどかされて、ハアハア言いながら喜んだのは、当時の江戸っ子の物好きなところでしょう。
平次がそこへ着いたのは、ちょうど人の出盛りを越した申刻(四時)下がり、交通の不便な時代の客で、もうボツボツ帰り支度をする者の多い時分でした。
泥絵の大看板をくぐって、二十四文の木戸を払って入ると、中は俄然として別世界になります。
入口を一パイに飾ったのは、遠見を使った相馬の古御所、人形をあしらって、これは通り一ぺんの出来ですが、細い道を辿って、奥へ踏み込むと驚きました。
最初に出て来たのは一つ目小僧、フラリフラリと提灯を下げてすれ違うと、頭の上から野衾がバサリと顔を撫でます。薄暗がりから、ろくろっ首がニョロニョロと飛出すと思うと、横町からは見越しの入道が睨んでいるという拵え、――そんなものは別に驚きませんが、所々ジメジメした足元に、大蝦蟇が飛出したり、蛇の尻尾が額を撫でたりするのは、虫嫌いの平次には少し閉口しました。