Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(五)金の鯉
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.062 Zeichen · 276 Bildschirme
八
付いていたのです。
これを少し温めて頬に貼ったとしたら、夜眼遠眼には、赤い痣と見えないはずはありません。
「これだッ」
町役人も、見廻り同心も、町内の下っ引も顔を見合せました。
意地の悪いことに、そこへ来合せたのは、三輪の万七とお神楽の清吉です。
「赤い痣が偽物だとすると、こいつは可笑しなことになるね、親分」
多少でも疑いを掛けられた清吉は好い心持そうです。
「待て待て、殺されたのは下廻りの役者だ。銭形の兄哥とは縁がなさすぎるぜ」
三輪の万七はさすがに常識があります。
「半七郎はこんなだらしのない人間だが、思いの外金を持っていましたよ。女から絞ることが名人で――」
清吉の言葉は、近所の衆に裏書されました。ベラベラの袷を着て、見る影もない調度の中に住んでいるくせに、半七郎は不思議に小金を溜めている様子だったのです。
「それじゃ手前が一番怪しい事になるぜ、清吉」
「冗、冗談でしょう、怪しいのはやはり銭形だ」
お神楽の清吉は大きい声でこう言いました。明日は江戸中に、強盗はやはり銭形という噂が一パイに拡がるでしょう。
八
「親分、三味線堀の馬の脚が殺されたんですとさ」
と八五郎。