Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(五)金の鯉
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.062 Zeichen · 276 Bildschirme
「ところでお前、悲鳴を聞いて駆け込んだ時、廊下で人に突当ったというが、それは男かい、女かい」
「男ですよ、親分」
「どうして男と解った」
「カンで解るじゃありませんか、いきなり突当っても、ヨロリともしなかったんですもの」
「誰だか、見当はつくかい」
「それが」
勘次は首を捻りました。
「背は高かったんだね、――お前が袖の下を潜って向うへ行ったと言うくらいだから」
「ヘエ――」
「背の高い男というと誰だい、才吉は小男だし、草間さんは肥った方で、千代次郎は中背の華奢男、お隣の安兵衛は高いな」
「違いますよ、親分、出会頭、私の頭が向うの胸に当った心持は、どうも木綿物じゃなかったようで――」
「と?」
絹物を着ている男というと、千代次郎か草間六弥の外にありません。平次はしかし話頭を変えました。
「お柳とお辰とお村の三人のうち、どれが一番主人の気に入っていたんだ」
「お辰ですよ」
一番若い十八九のお辰が孫右衛門の寵を一身に集めたことは考えられます。
「一番気に入らなかったのは?」
「お村かしら?」
それは少年勘次に解らなかったでしょう。
「三人のうちで、一番力のあるのは」
「お柳でしょう、――踊りの師匠だったって言うけれど、あんなに肥って大柄ですもの」