Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(五)金の鯉

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.062 Zeichen · 276 Bildschirme

Aozora Bunko

「お柳と言ったね」

「ヘエ――」

よく肥った、見事な恰幅、そのくせポトポト澪れるような艶かしさ、踊りで鍛えた二十三の美女は、全く形容のしようもない妾型の女でした。

「勘次と廊下で鉢合せをしたそうじゃないか」

平次は鎌をかけました。

「驚きましたよ、あの時は、いきなり暗闇から飛出すんですもの」

お柳は何の細工もありません。

「何をしていたんだ」

「自分の部屋へ行って、羽織を引っかけて来たところでしたよ、夜更けになると、薄寒くなりますんでねエ」

「悲鳴はどこで聞いたんだ」

「勘次と鉢合せをする、ほんのちょいと前でしたよ。五六間後ろの方から何とも言えない変な声がしました」

「どんな声だった」

「クワッと言ったような、キャッと言ったような」

「やって御覧」

「まア、親分さん」

どうも少し扱いにくい女です。

次はお村、二十五六の年増で、少し華奢な女ですが、昔はさぞ美しかったであろうといった程度の魅力しかありません。――孫右衛門の寵が衰えていたというのもそんなためでしょう。

「お前はあの時どこに居たんだ」

「頭痛がして、部屋に休んでおりました」

「主人が死んで、どう思う?」

「さア――」