Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(五)金の鯉
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(五)金の鯉 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 136.062 Zeichen · 276 Bildschirme
「私のところへ来たのは、鉄馬殿の娘浪江を、藁のうちから育てた、加世という乳母で、用事にかこつけて、土蔵の中に入り込み、直々鉄馬殿に頼まれて、ここまで隠れてやって来たというのだ――」
「ヘエ――それは気の毒でございますが、旗本のお家騒動を、町方へ訴え出るのは、少し筋違いじゃございませんか」
「その通りだ。私は旗本は若年寄の支配で、町方与力では手の出しようがないと言うと、鉄馬殿も、それは百も承知だがこれが間違って公儀の耳に入ると、小永井家は、家事不取締で断絶になる。鉄馬殿にしては、それが何より心配だ、幸い私の先代が鉄馬殿と、謡友達、碁友達という以上に懇意で、莫逆の念いがあったから、その友情に縋って頼みたい――とこう乳母の口から言われるのだ。弟の滝三郎は武芸も学問もないが、奸智だけは人の三人前もあるから、何をやり出すかわからない。あとに案じられるのは、年頃になった娘の浪江、筋違いは百も承知だが、町方の手で何とかして、若年寄や、大目付の耳に入れずに、滝三郎を取って押え、私を土蔵の中から救い出してくれれば、それに越した喜びはないと言うのだ。平次、何とか工夫はないものだろうか」